こんにちは。ビックリバーです!
ビックリバー夫婦は都内狭小地の角地購入を決めました。
購入当初は『角地!わーい!』と思っていたものの、実は狭小地の角地はかなり制限がかかってしまうことをこの後のハウスメーカーのプランニングを通してまじまじと実感するのです。。。
今回はその角地ならではの制限について書いていきたいと思います。
角地を購入検討の方は、そういった目線で読んでいただけると幸いです。
斜線制限バチバチの南東角地・・をどうプランニングするか?
ビックリバー夫婦の土地は、狭小地ということもさることながら、角地という斜線制限バチバチの土地です。
『角地!わーい!』と思って購入したものの、ハウスメーカーさんからは
高度地区がー、道路斜線がーと皆さんあまり声色が良くありません。。。
では、どんな斜線規制がかかるのかというと、
- 角地のため、2面に接する幅員(道路幅)4m道路・2方向から受ける道路斜線制限(角地緩和が適用されます+建蔽率10%)
- 高度地域指定があるため、北側隣地の採光を確保するための北側隣地斜線制限
- 東、南道路が4m幅員による、隅切りの設置が必要。
この制限たちのおかげで、建物の位置・高さ、3階部分ボリューム、がかなり制限が出てくるのです。。
道路斜線制限とは
ちなみに道路斜線制限とは、建築基準法において建物の高さを制限する規定のひとつです。
道路斜線制限とは、道路の通風、採光を確保する目的の制限となり、接している前面道路の反対側の境界線から傾斜勾配1.25倍、1.5倍を引いた際、受ける建物の高さ制限です。エリアの用途地域の種類、容積率によっても条件が異なってきます。
そのため我が家の場合、前面道路の幅員(道路幅)が重要で、4m(オレンジ線)だとオレンジ線にかかってしまうところまでしか建物を前に出せなくなります。
幅員が広いと(緑線)その分、道路に面している建物の高さを出すことができ、ボリュームアップに繋がるのです。
高度地区とは
高度地区とは、都市計画法によって定められている制限となります。
簡単に言うと第一種、第二種では、高度地区による高さの制限を受けます。
真北方向に当たる隣地境界線または道路の反対側の境界線から、5mの高さと傾き(第一種は0.6倍、第二種は1.25倍)を持った斜線による制限を受け、この斜線をこえて建てることはできず、第一種と第二種では、その傾きが違い、屋根の斜めに切れる角度が変わってくるのです。
第三種は幹線道路に近いエリアに多く、高さが10mまでの制限のため、たいていの3階建ては第一種・第二種ほど、屋根が切れることなく済みます。(例:階高3m程度×3階+基礎40~50cm)
この高度地区指定による斜線制限のため、都内ではよく屋根が斜めに切れているお家が多いのです。
この斜線制限バチバチの土地を設計士さんの力量でどうプランニングし、最大限ボリュームを取ってもらうか?が最重要課題でした。
隅切りについて
隅切り(すみ切り)とは、角地である土地の角の一部分(底辺2mの2等辺三角形の部分)を道路状にすることです。その隅切り部分には建物を建築することはできません。道路幅が狭いため、車などの通行においても通りやすくしたり、見通し確保が目的です。こちらは各自治体によっても条件が異なるため、検討されているエリアの条件を確認することをおススメします。
(1)かど敷地のすみ切り (東京都建築安全条例第2条)
大田区HPより
かど敷地で道路の幅がそれぞれ6m未満のときは、見通しと交通安全のため、下図のように
長さ2mの底辺をもつ二等辺三角形のすみ切りを次の①~④により道路状に整備(※)するこ
とが必要です。
① すみ切り部分には、建物や塀を造ることはできません。
(ただし、道路状の面から高さが4.5mをこえる部分については除かれます。)
② 道路の交差する角度が120度以上の場合は制限されません。
③ すみ切り部分は敷地面積に算入できます。
④ 道路位置指定で造られたすみ切りは道路であり、敷地面積に算入できません。
我が家の2方面の道路も幅員4mかつ4mに満たない部分については、セットバックが必要となり、隅切り、セットバック部分には建物を建てることはできないのです。
我が家の斜線制限
そんな斜線制限目いっぱいの中、では具体的にビックリバー夫婦の家はどう影響するかというと、下記図となります。
オレンジ:道路斜線制限 青:高度地区指定による隣地斜線制限
つたない図で見てお分かりいただけるか・・ですが、
オレンジは道路斜線。
現状プランではバルコニーで逃げていますが、これが居室となるとこのオレンジ線をオーバーしてしまうため、ベランダにせざる負えない分、3階のボリュームが十分に取れていません。
青は、北側の隣地斜線制限。
北側の青ラインが北面の立ち上がり5mの部分、2階フロアの天井が斜めになっているのがわかりますでしょうか?(母屋下がりと言います)
そのため、2階の北側は少し屋根が母屋下がりになる(屋根がかかる)のと、3階も屋根が下がっている箇所が南面、北面ありますので、こちらも両方母屋下がりとなっています。
その分、3階屋根は形状が複雑かつ面積が狭くなり、十分な太陽光パネルを載せられるようなスペースは取れないということになります。
以上のような理由から、道路斜線制限、高度地区指定による隣地斜線制限により、3階のボリューム確保が我が家の家づくりの肝となってくるのです。
そういった意味でも、土地購入を検討される際、敷地にゆとりがあればこういった目いっぱい建てることを考えなくても良いのですが、都内などの密集地に、限られた坪数で目さいっぱい建てたい!という方にご参考の一助になれば幸いです。。。
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